「ドアスタビライザー&ブレースセット」については
取り付けた直後に記事にしているが、あれから3カ月以上が経過し、実際にいろいろなシチュエーションで走行を重ねることにより、その効果(取り付け前との違い)がはっきりと判ってきたので、ここらでまとめてみようと思う。
↑約3ヵ月使用した現在のドアスタビライザー(ボディー側)。
くさび効果によって強く当たっているところが白く見えている。
ドア側はこんな感じ↓
こちらは強く当たる部分が黒っぽく見えている。
白く見えたり黒く見えたりするのは光の当たり方によってそう写っているのだが、実際にその部分の表面が強い力によって変化しているのだ。
ドアとボディの間にくさびを打ち込んだ状態になるわけだから、ボディ剛性がアップするのは間違いない。
で、実際のコーナリング時の変化は、取り付け直後に書いたとおり、ボディの捻れが少なくなるので、ステアリング操作にダイレクトに反応してコーナリングしてくれる、というのがはっきりと感じ取れるようになった。
前にも書いたとおり、ヴェル様はコーナーを攻めるとまずアンダーステアが出て、ハンドルを切っても曲がって行かない感じが強いのだが、コーナーの進入で一旦反対方向にわずかにハンドルを切って、フェイント気味にスパッと切り込むことによってオーバーステア状態を作り出すことができるのだけど、ドアスタビライザー&ブレースセット装着前はそれをやると「揺り戻し」が出たり挙動が不安定になり、危険を感じたものだった。
だが、ドアスタビライザー&ブレースセット装着後は、スパッと切り込んでリアが外に出る感覚でインに向かっていく際、挙動が安定して気持ちよく曲がって行ってくれる。これはドアスタビライザー&ブレースセットの効果をはっきりと実感できる瞬間だ。
↑先日のいろは坂の登り(第二いろは坂)。交通量がけっこう多く、あまり速くないバイクに行く手を塞がれてたのであまり攻められなかったが、ドアスタビライザー&ブレースセット装着前よりコーナリングに余裕を感じられるようになった。
↑同じ日のいろは坂(下り)。こちらの「第一いろは坂」は下りのヘアピンの連続で「第二いろは坂」に比べると道幅も狭く、追い越ししようと思えばできなくはないが「ヒンシュクもの」なので、いつも前のクルマの後をゆっくりと降りて行くことになるのであまり楽しくはない行程だ。
それでもドアスタビライザー&ブレースセットのおかげで余裕のある走りが可能になった。
―――と、ここまでドアスタビライザー&ブレースセット装着によって良くなった点のみ書いてきたが、悪い面も出ている。
具体的には、斜めの段差や斜めのうねりを通過する際、左右に揺すられる感じが強く出てしまうことだ。
装着前はボディが捻れて吸収してくれていた左右の揺すりが、ボディの捻れが少なくなったことにより、車体全体が揺すられるようになってしまったのだ。
この時、ボディの堅さがさらにマイナスに働いて、乗員は強く揺すられる感じになってしまうのだ。この時の感覚を一言で表現すると「乗り心地が悪い」ということになる。
進行方向に直角の段差を超える際は、装着前に比べゴツゴツする感じは強いがそれほど気にならないのだけど、この「斜めの段差や斜めのうねり」での揺すられ方はかなり不快に感じてしまう。
まあこれも、それだけボディ剛性がアップしているという証なのだが、運転手以外の乗員にとっては「前より乗り心地悪くなったね」という印象に繋がる恐れはあるかもしれない。
やはりこの「剛性」の問題は、バイクもそうだけど、やたら剛性を上げればいいというものではなくバランスが重要で、開発者にとっては悩ましい問題なんでしょうね。
でも私としては、多少乗り心地が悪くなっても、気持ちよくコーナリングしてくれる方がいいかなぁ‥‥‥(^_-)-☆