COVID-19のせいで今年は出かける機会が激減しておりますが、日本の皆さんが「もう大丈夫じゃないの???」と思い始めて「気の緩み」が見られた10月末、私も久しぶりに栃木県某所へ出かけてきました。
その様子は
あちらのブログにアップしたのでここではもう書書かないけど、高低差約400m、距離は約11kmの山道を、大自然を堪能しながら歩いてきた。
これまで私は、2016年に膝関節変形症で普通に歩くこともつらい状態になり、今年の初めには今度は腰椎変形症で一時は立っていることもつらい状況となってしまったが、どちらもリハビリ等を続けることで症状が改善し、今回「健脚向けルートの山登り」を無事に踏破できたことで、五体満足なことの喜びを実感することができた。
思えばこんな馬鹿なブログを始めるきっかけとなったのが、その2016年に悪化した左膝の痛みとその診断結果による絶望感であった。
それについては
以前ここにも書いているが、行きつけの整形外科で診てもらい「人工関節にしなければ治らない」と言われた時の気持ちは、それはもう言葉では言い表せないほどの絶望的なものだった。
もうこの先山歩きなどできなくなってしまうかもしれない‥‥‥そう思った私は、その直後に思い出の地「早戸川」と「鶏頂山」を何十年振りかで立て続けに訪れていた。
まず「早戸川」は宮ケ瀬ダムができてもう湖底に沈んでしまっているが、湖岸に造られた道を歩くことが可能となっているので、2016年5月22日にそこを歩いてきている。
1973年、この湖の底でトライアルに出逢わなければ現在の私は無かったと言ってもいいくらい、私にとって大切な「青春の思い出」の場所である。
https://twk2.client.jp/album059.html 湖畔の駐車場からこの早戸川橋までは4kmほどの平坦な道なのに、痛む左膝をかばいながら歩いた結果、左脚大腿部から股関節まで痛くなってしまい、クルマに戻った時はもうこれ以上歩けないという疲労感と同時に絶望感を感じさせられたものだった。
そしてこの約3週間後の2016年6月12日、私は栃木県の鶏頂山スキー場跡を訪れている。
約40年ほど前にはこの場所で毎年のように全日本選手権トライアルが開催されていて、私は何度もその大会に出ていただけでなく、初めて「セクションコーディネーター」を務めたこともあるという、私にとって忘れることのできない思い出の場所である。
https://twk2.client.jp/album064.htmlその思い出が詰まった鶏頂山スキー場はもう何年も前に閉鎖され、2016年の時点でご覧のような「廃墟」と化してしまっていた。
―――まさに「兵どもの何とやら」という状態だ。
この場所が、この記事を書いている2020年現在どのような状態となっているかはわからないが、2016年に訪れた時点でこのような無残な状況。
日塩もみじラインから入ってすぐの鳥居をくぐった先にゲートが設けられてしまっていたので、ここにクルマを停めて歩いて行ったのだが、わずか数百メートルほどの距離なのに痛む左足を引きずるようにして辿り着いた先にあった「廃墟」を目の当たりにし、これから先の自分の人生と重なるようなその光景に、絶望感で一杯になってしまった―――。
もう今となっては「こんな事もあったなぁ」という感じだが、当時は「もう自由に歩き回ることはできなくなるかもしれない」という不安がいっぱいで、歩けるうちに昔の思い出の場所を再訪しておきたい、という気持ちから起こした行動であることは間違いない。
左膝はその後気持ちを切り替えてリハビリに励み続けた結果、少しずつ快方へと向かい、昨年には山仕事や山歩きも不自由なくこなせるようになっていたのだが、今年初めに今度は激しい腰痛に襲われ、再び身体に不安を抱える身となってしまった。
一時は眠ることもできないほど症状が悪化し、またしてもこの先まともに歩けなくなってしまうのではないかと不安になったものの、いつもの整形外科の理学療法士の先生にリハビリの手ほどきを受け、それを自宅で行なうことによりすっかり快方に向かい現在に至っているという状況。
https://vellfiretranpo.blog.shinobi.jp/Entry/154/そして今回の久しぶりの山歩きは、自分の体調がどこまで良くなっているかを確認する旅でもあったのだけど、その結果は自分でも満足のできるものであり、これから先の残りの人生も充分に楽しみながら生きていけると自信が持てて、今はとても前向きな気持ちで一杯だ。
今になって思えば、2016年に早戸川と鶏頂山を続けて巡った頃はもう「お先真っ暗」な精神状態で、もう二度と普通に歩くことはできないかもしれない、などとネガティブな考えに支配されていたのだけど、前向きな気持ちを持ち続けていれば困難は乗り越えることができるし、人間の「回復力」は医師の診断をも覆すほど強いものだということを実感しています。
昔の早戸川は湖の底に沈んでしまったけど、その上流の風景にはあの頃と同じ雰囲気が漂っていました。
というわけで、何度も言うようですが、これからの人生は自分のために楽しんで生きたいと思います。